GPU による点群ベース陰関数曲面の直接的レンダリング

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陰関数曲面は,将来的に有望な形状表現の一つであり,より少ない数のプリミティブでオブジェクトの詳細かつ滑らかな幾何学的形状を表現することができる.本論文では,点群ベース陰関数曲面の一つである SLIM(Sparse Low-degree IMplicit)曲面を対象とした,プログラマブル GPU による高速なレンダリング手法を提案している.本手法はレイキャスティング法にもとづく直接的な描画手法を採用しており,光線と陰関数曲面の交点算出やブレンディングのための点の選択にかかわる処理を,プログラマブルシェーダの一つであるフラグメントプログラムの中で行っている.大容量のオブジェクトに対しては,SLIM 曲面の階層的なデータ構造を利用することで,LOD レンダリングや視錐カリングを効率的に行うことができる.GPU の特徴である処理の並列性を最大限に利用することで,CPU による処理よりはるかに高速にレンダリングできることを実証する.

論文

  • 金井 崇,大竹 豊,川田 弘明,加瀬 究: “GPU を用いたレイキャスティング法による陰関数曲面表示”, 画像電子学会誌,Vol.36, No.4(ビジュアルコンピューティング特集号), pp.335-343, 2007.
  • Takashi Kanai, Yutaka Ohtake, Hiroaki Kawata, Kiwamu Kase: “GPU-based Rendering of Sparse Low-degree IMplicit Surfaces”, 4th International Conference on Computer Graphics and Interactive Techniques in Australasia and the Southeast Asia (GRAPHITE 2006) (Kuala Lumpur, Malaysia, 29 November – 2 December 2006), pp.165-171, ACM Press, NY, 2006.[paper (Adobe PDF) (1.3MB)]
  • 金井 崇,大竹 豊,川田 弘明,加瀬 究: “GPU による点群ベース陰関数曲面の直接的レンダリング”, グラフィクスと CAD / Visual Computing 合同シンポジウム, 千葉, 6 月, 論文集 pp.5-10, 2006.2006 年度情報処理学会グラフィクスと CAD 研究会 優秀研究発表賞受賞[paper (Adobe PDF) (1.2MB)]