物理法則シミュレーションにもとづく形状変形は,3DCGアプリケーションにおいて人間の肌や布のような弾性変形を表現するために利用される.中でも,シェイプマッチング法は,弾性体のような動きを実現する高速かつ頑健な手法として注目されている.しかし,オリジナルのシェイプマッチング法では,体積が保存されないため,特にオブジェクトを伸縮したときに現実とはかけ離れた動きをする.そこで,本研究では,シェイプマッチング法を利用した体積保存変形手法を提案する.本手法により,高速かつ頑健な計算を維持しつつ,より弾性体に近い動きを実現する.また本手法は,格子状点群だけでなくより一般的な任意配置の点群にも適用できることを示す.
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論文
- 高松 賢二,金井 崇: “シェイプマッチング法による体積保存を考慮した形状変形手法”,画像電子学会誌,Vol.40, No.4 (ビジュアルコンピューティング特集号), pp.549-557, 2011.
- Kenji Takamatsu, Takashi Kanai: “Volume-Preserving LSM Deformations”, ACM SIGGRAPH ASIA 2009 Sketches (Yokohama, Japan, 16-19 December), Article No.15, 2009. [ACM DL] [PDF]
- 高松 賢二,金井 崇: “体積保存を考慮したLSM 法による形状変形”, 第 25 回 NICOGRAPH 論文コンテスト, 論文集 (CD-ROM) pp.154-161, 東京, 10 月, 2009.