衝突を伴う弾性体変形のためのデータ駆動法による部分空間豊富化

本研究では,衝突を伴う弾性変形のための部分空間の表現力を適応的に高めるための,データ駆動法による効率的な豊富化手法を提案する.一般に,弾性変形のための部分空間統合法(モデル削減法としても知られている)は,シミュレーションの計算時間を大幅に短縮できる.しかし,外部衝突が起こったときのように部分空間の表現力を超えている場合,明らかな見た目の不具合が現れる.本手法では,通常の衝突シミュレーションを用いて部分空間の位置ベースのデータベースを構築する.新たな衝突が起こったときに,データベースから適切な部分空間を選択することで,部分空間を豊富化する.また,提案する部分空間データベースに,立体法を容易に利用することができることを実証する.ここでは,より正確で高速な変形のために立体法の重みを精緻化するための新しい後処理手法を提案する.我々の方法は,新規の衝突が発生した場合に,通常のシミュレーションによる変形形状に十分に近い,部分空間によるシミュレーションを達成することができる.実験結果より,大変形と大きなステップサイズに対し,リアルタイムで適用可能であることを示す.

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論文

  • Duosheng Yu, Takashi Kanai: “Data-driven Subspace Enrichment for Elastic Deformations with Collisions”, The Visual Computer (Special issue for CGI 2017), Volume 33, Issue 6, pp.779–788, 2017.
    [Paper (author’s version)][Paper (publisher’s version)]
  • Duosheng Yu, Takashi Kanai: “Enhancing Subspaces for Elastic Deformation with Collisions”, 情報処理学会 コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学第165回研究発表会 (情報処理学会研究報告 2016-CG-165(24),1-6 (2016-11-02)), 福岡, 11月, 2016.