当研究室のメンバーになることをご希望の私費留学生へ

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近年,非常に多くの学生,そのほとんどが中国からの私費の留学生ですが,研究室のメンバーになることを希望する旨のメールをいただきます.履歴書を拝見する限りでは大変優秀な方々ばかりですが,研究室のキャパシティの関係から全員を受け入れることは到底難しく,大変心苦しいのですが,事前に選抜せざるを得ない状況となっております.そこで,研究室を希望される学生向けに,最近どのような方針で学生を受け入れているかを以下に書きましたので,応募の際の参考にしてください.

なお,国費(例えば文科省の)留学生や中国人以外の留学生については,以下のことは当てはまりませんので,無視してください.

1.研究生について

当研究室は,数年前から研究生を受け入れておりません.当研究室のメンバーになりたい方は,大学院入試を直接受験してください.最近の留学生は,国費の留学生を除いてほとんどすべてが直接受験して合格し,入学しています.

2.大学院入試について

大学院入試で,当研究室を志望される留学生の方が大変多くなってきています.そこで,当研究室では事前に書類を提出していただき,受け入れの可否を判断しております.

書類審査の際は,以下の書類を送ってください.

  • 履歴書
  • 成績証明書(申し込み時での単位取得状況)
  • TOEFLを受験していればそのスコア
  • 研究計画書
  • 日本語能力証明書
  • その他,自分の能力を証明できる書類

書類審査では,以下の点を「総合的に」判断して受け入れの可否を決定しています.

  • 学部での成績
  • CG や関連する科目(数学,情報,プログラミングなど)の基本的知識を持っているか
  • 研究計画書に書いてある研究分野に関する十分な知識を持っているか
  • 学部生以降で情報工学(特にCG関係)に関わるプロジェクトに主体的に関わっているか
  • 日本語に関する能力があるか(本研究科では日本語で授業が行われるため).日本語能力試験1級(N1)を持っていることが望まれます.
  • その年の大学院入試を受験し合格する能力があるかどうか (1.の c. の条件)
    (当研究室では受験することを研究生受け入れの必須条件としています)

中でも,特に重要視しているのは

「我々の研究分野であるCG(コンピュータグラフィックス)に関する研究を遂行するための能力が備わっているか,また,そのために必要な知識や技術を持っているかどうか」

ということです.よく「研究計画書は書類審査の段階で必要ですか?」という質問をいただくのですが,研究計画書はそのことを量るための重要な資料です.また,大学院入試でも必ず求められますので,「申請者自身が考えて」きちんとしたものを準備してください.

3.大学院入試について

当研究室では,二つのルート(広域システムと先端表現)で学生を受け入れております.ただし,それぞれで夏に行われる大学院入試に合格する必要があります.広域システムでは,秋入学と春入学どちらかを選択できます(ただし選択するのは応募時であり,合格後に変更することはできません).先端表現の方は春入学のみです.ですので,合格しても入学はその次の年の春となります.

4.日本語について

私の所属する広域システムと先端表現は,いずれもほとんどの講義やゼミが日本語で行われます.入学の時点である程度日本語ができないと,授業についていけないばかりか,ゼミ等でも意思疎通がとれないこととなり,入ってから大変苦労することになります.

受け入れの条件として日本語の能力を課しているのはそのためです.読み書きの「読み」の部分と,日本人との日常会話ができていれば,当面の問題には対処できるように思います.もちろん,入ってから日本語を学ぶ手段(授業など)は多くあります.しかし,入学後にはやることがたくさんありますので,語学に時間を割く余裕がないかもしれません.なるべく,入学前に日本語がある程度習得できていることが望ましいです.

現状では,大学を卒業してからまず来日して日本語学校に通い,それから大学院を目ざす人が多いです.そのような人は日本語が比較的しっかりとできており,当研究室ではそのような人を多く受け入れる傾向にあります.

5.奨学金について

おそらく,私費の留学生にとって気になるのは,入学後に奨学金が得られるかどうか,ということだと思います.当研究室の留学生を見てきた範囲でいいますと,まず,国費(文科省関係)の奨学金は非常に敷居が高く,よっぽど学部のときの成績が良い人,かつ,大学院入試の成績が良い人以外は,チャンスはまずないと考えて良いと思います.

次に,いろいろな企業や団体が出している奨学金がたくさんあり,そのような奨学金であれば,まだチャンスがあります.ただし,これには二つのタイプ,全くのフリーで応募するものと,大学を通して応募するものがあります.前者の方は,倍率が非常に高く,採択される可能性はかなり低いと思います.

後者の大学を通して応募するものについては,大学のある機関に登録しておくと,そこから応募の推薦があり,そのようなものは,かなりの確率で採択されます.ただし,この推薦はせいぜい年に1回くらいです.基本的に勝手に応募できるものではありません.また,これも確実に採択される,という保証はありませんし,金額もそれほど多くない場合もあります.

ということで,入学後に奨学金を得るのは大変厳しいことを理解しておいた方が良いと思います.修士課程の間は自前で大学生活を送れるだけの資金が必要であると考えておいた方が安全だと思います.

また,研究生で,しかも大学院生になることが決まっていない場合は,これらの奨学金を応募するチャンスはありません.このことも,1.で述べた条件c. を設定する理由の一つとなっています.

6.卒業後の進路について

これは余談かもしれませんが,当研究室の留学生は,卒業後日本の会社に就職するケースが圧倒的に多いです.当研究室の研究内容上,一番多いのはゲームや映像制作の会社ですが,それ以外のIT系企業に就職する人もいます.